コラム
Column

2025.12.26

猫の去勢手術について

1. 猫の去勢手術とは

全身麻酔下で精巣(睾丸)の摘出を行う手術です。去勢手術は、性ホルモンに関連した問題行動や疾患のリスクを下げることができます。

2. 性ホルモンに関連する問題行動や疾患とは

猫は生後6ヶ月頃から性成熟が始まります。雄には雌のような特徴的な発情の周期性はなく、性成熟に達した猫はいつでも交尾することができます。性成熟に達すると、大きな声で鳴いたり、においの強い尿をあちこちにかけるスプレー行動などをするようになります。これらの行動は飼い主様にも大きな負担となり、欲求を満たすことができないことは猫にとって大きなストレスとなります。

室内外を自由に出入りする猫であれば、発情中の雌と出会って望まない繁殖をしてしまう可能性があります。完全室内飼育の場合であっても、お家の近くに発情中の雌がいると、しきりに外に出たがり、ちょっとした隙をついて脱走することもあります。脱走による事故や外猫との喧嘩などを防止するためにも、去勢手術は有効であると考えられます。

関連する疾患には、精巣腫瘍や前立腺疾患などがあります。これらは高齢(7歳~)になるほど発生リスクが増加し、病気になってからの治療は去勢手術よりもリスクが高くなってしまいます。

3. 去勢手術のメリット・デメリット

<メリット>

  • 望まれない繁殖を避けることができる
  • 性ホルモン関連疾患の予防につながる
  • 性ホルモン関連性の行動による負担、ストレスが軽減される
  • 交尾や喧嘩による感染症の予防

<デメリット>

  • 麻酔下の手術のため、全身麻酔のリスクがある
  • ホルモンバランスや代謝の影響で太りやすくなる
  • 一度行うと、将来的に繁殖できなくなる

去勢手術には大きなメリットがありますが、デメリットもゼロではありません。メリット・デメリットを正しく把握し、予防医療としての去勢手術をご検討ください。

4. 当院での手術の流れ

①診察
健康状態等の把握のため、一度診察にご来院ください。
②手術日の予約・注意事項等のご案内
手術日を決定し、前日の絶食・当日の絶食絶水などについてご説明します。
③術前の検査・手術
手術当日は午前9~10時の間にご来院ください。獣医師によりお預かりの後、麻酔前の血液検査を行います。検査結果に問題が無ければお昼に手術を行います。
④当日の退院
当日夕方頃の退院です。抜糸はありません。

来院いただいてのご相談はもちろん、お電話でのご相談も承っていますので、ご不明な点などございましたらお気軽にご相談ください。

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当院にて予防類(ワクチン・フィラリア・ノミマダニ)をされている方、治療等で通院されている方へのサービスとしてご利用いただけます。
ペットホテル業を行うため県に登録し、動物取扱責任者を専任した上で、命ある動物を扱うプロとして適正な取り扱いを行っています。

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CTは、0.5ミリメートルの間隔で断層画像を輪切り画像が作成できるため、ごく小さい病変も描出可能です。
造影剤を使用することにより、腫瘍などの病変部位がわかりやすくなり、腫瘍付近の血管を把握することも可能です。

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